
高飛び先に選んだトルコで無残なしっぺ返し。ドイツやスペインが加盟しているシェンゲン協定加盟国では、滞在日数が「180日間の期間内で最大90日間まで」と決まっています。そこで日数調整としてトルコに2週間滞在。私が0歳の時に訪れたことがあるらしいですが、記憶がないので人生初のトルコです。そしたら到着早々、人生初のロストバゲージを経験。トルコ人に四苦八苦。送迎で必ず起きる緊張感。トルコの洗礼をあびてきました。
トルコに向かう道中。初のターキッシュエアライン
トルコに2週間、滞在することが決まったので、せっかくならと大都市のイスタンブール、内陸のパムッカレとカッパドキア、黒海のトラブゾン、地中海のアンタルヤを周遊するプランを計画。
フランクフルトに滞在しているので、普段ならドイツのルフトハンザ航空でチケットを手配するのですが、トルコ国内を周遊するので、お膝元のターキッシュエアラインで予約。スターアライアンスに加盟しているので、マイレージも貯まると喜んでいました。
フランクフルトからイスタンブールまでは直行便で約3時間。空港は夏休みシーズンなので、荷物検査も出国カウンターも激混み。この時点で、スムーズなシェンゲン協定加盟国同士での旅行を恋しがります…(つい1か月前に行ったブルガリアはシェンゲン加盟国だったので楽でした 涙)
しかし飛行機に搭乗すると、座席の配列が2-4-2の大きな機材だと発見。期待感、高まります。しかも個人ディスプレイ付きで日本語表記も!充実したサービスに、日本からヨーロッパ渡航する際にターキッシュエアラインを利用する旅行客が多いことに納得。極めつけは、最近のルフトハンザ航空では全然ご無沙汰だった機内食が登場。イスラム圏なのにワインも無料という太っ腹で、度肝を抜かれました。
イスタンブール到着してからのロスバケ
ご機嫌な状態でイスタンブール空港に到着。機内から降りて、入国審査へ向かいます。が、長い廊下を歩けど、歩けど、いっこうに到着しません。それもそのはず、イスタンブール空港は、単一ターミナルとして世界最大の広さを誇る巨大空港。羽田空港、成田空港より断然大きく、動く歩道完備といっても、到着してから入国審査までの道のりが長いです。
大きな空港なだけあってバゲージクレームもたくさん。そして今回はゴルフバッグも持参しているので、ベビーカーなど大型荷物が出されるエリアも把握しないといけません。案の定、バゲージクレームと大型荷物ゾーンが離れ離れ。まずはスーツケースを確保してから、大型荷物エリアにスタンバイします。
いつもならバゲージクレームから荷物が出て15分後くらいに大型荷物も運ばれるのですが、待てど待てど、何も反応なし。気になっていたのが、建物の反対側にもう1カ所、大型荷物用のエリアがあったこと。バゲージクレームにいたスタッフに聞いた場所に来たのだけど、もしかして違った?と、初めての空港ならではの不安が募ります。
待っていても埒があかないと思い、徒歩10分かけて反対側の大型荷物ゾーンへ。より端っこにあるので、サブ感はありますが、それでも待機。スタッフはいるものの動く気配がありません。
様子を見ても動かなさすぎたので、先ほどの場所にまた10分かけて引き返します。この辺りで疲労感増し増しです。そしてスタッフに聞いたら、すぐ近くの航空会社の荷物カウンターに行けとのこと。えー。
確かに荷物の所在を知るだけでも助かると思い、カウンターへ。バゲージタグの半券を見せると、
シラーっと「次のフライトに搭載予定です」
えっ!あまりの申し訳なさ感がないのと、普通に言われたことに、見事ポカーンとしてしまいました。
いやいや、次のフライトって。だって、私たちはこのフライトに乗っているんだから、このフライトに積まれるべきなのでは?
「次のフライトは何時着ですか?」と聞いてみたら、
「23時です」
現時刻が 17時。待ってなんていられません。初めてのロスバケかつ、あまりのスタッフの怠け態度にイライラです。日本だったらまずはお詫びして(その人が原因ではないけど)、その後の流れを伝えて、お客様に理解を求めると思うんですよ。
それが、パソコンをゆっくり叩いて、書類を出すだけ。荷物がいつ自分の手元に届くかさえも伝えず、何よりも「仕事がめんどくさいし、やってやってる感」が否めない。
空港って、その国の玄関で初めて訪れる人にとって第一印象が生まれる場所じゃないですか。だからなるべく良い印象を旅行者に持ってもらいたいと思っている私にとって、彼の態度でトルコに歓迎されていない感マックスです。
そこに悪魔の通知が…
「フライト到着後から1時間経過したので、送迎車はキャンセルさせていただきました」
家族いるし、荷物も多いので空港送迎を頼んでいましたが、ロスバケに時間をとられて、送迎の手配会社に現状を報告することまで頭が回ってませんでした。
人生初の送迎も無断キャンセルされるなんて!うわー、一体私が何をしたんでしょう涙。「ここで時間を拘束されたせいで送迎がキャンセルされたんだけど」と言っても、ターキッシュエアラインの彼は、僕には関係ありませんの態度。「あなたがスマートに対応してくれたら、ここまで時間がかからなかったのに」という言葉を必死に飲み込みました。
ホテルに行けなくなるという不安を抱え、ダッシュで集合場所に向かいます。
空港から天使と悪魔を乗せてホテルへ
イスタンブール空港では、指定された集合場所にスタッフが常駐し、そこから運転手に連絡して車に向かいます。さきほどキャンセル扱いの連絡が入っていますが、まずは現場で交渉です。
「送迎をお願いしますー」と何食わぬ顔で言うと、お兄さんが笑顔で対応。何とかなったー!とガッツポーズをしたのも束の間、「時間が過ぎているので無理です」の一言。ロスバケになって航空会社とやりとりしていたと言っても、全然聞いてくれやしない。
そしたら「新たに送迎を手配することはできますよ」と、言ってくれました。わざわざタクシーアプリを出して、タクシーと同じ金額を提示。3000トルコリラ。新たにタクシーを探す手間も省けるので、提案に乗りました。
そしたら10分経たずにミニバンへご案内。「これ、私たちが乗るはずだった車では?」という疑惑がぬぐえません。何はともあれ、車はホテルに向かって出発。初めて尽くしで疲労感ばっちりです。
運転手は若いトルコ人。「トルコはどう?」と聞かれたので、ロスバケにあうわ、送迎はキャンセルされるわ、もう言いたいことが尽きません。そしたら「そういうお客さんは多いよ」と一言。いやいや、こんなことが多い国なんて、国民としてどうなんです?
「でも、大丈夫。領収書を発行すれば手配会社から返金をもらえるから」と、これからの対応を伝授してくれます。確かに今回の支払いで領収書をもらう予定だし、それで航空会社に請求することを考えていました。
なので、彼が話す前から領収書は発行してもらう気満々です。そしたら続けて
「領収書には税金の欄があって、ここに送迎代とは別に税金20%を加えないといけないんだ。これは僕の利益じゃなくて税金だから」の一言。
紙を発行するだけなのに、なぜそこに税金が生じるのか?こちらに同情してくれるなら、なぜ送迎代にその税金分を含んでくれないのか?と、疑心が止まりません。
でも、領収書は欲しい。PDFの発行じゃなく手書きでかまわないと言っても、話が通じない。何なんでしょうね。
結局、ユーロ建てで送迎代+税金20%を彼は請求してきました。端数だったので1ユーロまけてもらったのが、せめてもの救いです。こうして税金分をお小遣い稼ぎしているのかと思ったら、この国の現状に悲しくなってきます。
トルコは親日国家と聞いてましたが、彼らにとって私はネギとお豆腐を持参したカモ状態ですね。
ゴルフバッグは深夜にフロントに届けられるので、翌朝に確認すればいいやと思い、ターキッシュエアラインのロスバケ専用ウェブページに今回払った送迎のレシートをアップロードし、就寝しました。
ホテル到着するまでが長かった…。もうトルコが優しくない国だと確信です。
イスタンブール、その後
迷子のゴルフバッグですが、翌朝の午前中には案の定、届いてませんでした。深夜4時に届いたメールには、「ゴルフバッグが空港に到着しました」と言ってきたのに。やたら報告のみ届きます。
それでも、ゴルフバッグは午後、無事に到着しました。これで一安心。あとは送迎代の返金が完了したら今回の事件は解決です。
黒海の町トラブゾンに移動
イスタンブールでの滞在中、パムッカレとカッパドキアも訪れ、次に向かったのがトラブゾン。国内線で約1時間です。
地方空港らしい、のどかな雰囲気が漂い、イスタンブールの人混みから解放されて、ゆっくりできそうと期待。今回もBooking.com経由で送迎を頼んでいます。バゲージクレームにはちゃんとゴルフバッグも運ばれ、順調です。
事前に合流方法などのメールをもらっているので、その場所に向かいます。名前が書かれたボードを持ってドライバーが待っているはずですが…、見当たりません。フライトが少し早めに到着したからだと自分に言い聞かせ、呑気に待ちます。
人がどんどん少なくなっていくにつれて、増える不安感。手配会社に連絡を取ろうとしたら、こんな時に限ってイスタンブールで使えたe-SIMが不通に。空港のフリーWiFiも、トラブゾン空港にはないらしい。
到着ロビーのツーリストインフォメーションにいた女性スタッフに聞いたら、英語が話せないとのこと。では、なぜここに?「これが、トルコ」というフレーズを滞在中、何度つぶやいたことか。しかし、ご安心を。緊急連絡先も知っているので、気持ちを切り替えて電話します。
コールサインが鳴っていますが…出ません。これが、トルコ(2回目)。
幸いにも目の前には大きなタクシーが停まっていたので、そのタクシーを捕まえてホテルに向かえました。普通のセダンなら2台必要だったので、本当にラッキーでした。
その日の午後には、誰もいない到着ロビーの写真、電話をした履歴が残っているスマホのスクショと一緒にBooking.comに連絡。そしたら、すぐに返金に応じてくれました。このスピード感がうれしい。結果、実際のタクシー代の方が送迎代より安かったので、これはこれで良かったです。
一方で、ターキッシュエアラインからの返事を待つ日々。事件が起きて1週間以上経ち、やっと連絡がつきました。
「残念ながら、慰謝料、お仕事をお休みされたことによる損失、宿泊費、ならびに交通費は、本件の対象外となります」
交通費は対象外?目からウロコでした。確かに目的の空港まで運ぶことが航空会社の仕事と言われたらそれまでです。しかし、航空会社のミスで生じた過失は責任を持って対処するのが筋なのでは?自分の失敗を挽回できるのは自分だけであって。うーん、もやもやとイライラが止まりません。
諦め悪く、もう一度抗議しても、上の定型文をコピペして回答するという一辺倒なやり方。一般のカスタマーサービスに相談しても、『ロスバケ専用の窓口で話せ』とたらい回し。自分の無力さだけが募った終わり方でした。
ちなみに私は下手なゴルファーですが、もしプロが同じ経験をして、翌日の練習や大会に出れなかったらどうなるんですかね。その場合の損失って、直前に到着する自分が悪いとか運が悪かったでは片づけられない気がします。
最終地アンタルヤ
傷は癒えぬども旅は終盤を迎え、最後の滞在地アンタルヤへ。さすがリゾート地なだけあって、手配会社と運転手それぞれからWhatsApp経由で連絡が入ります。その甲斐あって、トルコで初めて、空港からホテルへスムーズに向かうことができました。
無事に日々が過ぎ、気付けばドイツに帰国する前日。ポンっと連絡が入って、誰からだろう?と思ってみたら、ドイツのフランクフルト空港から自宅までの送迎を手配していた企業から。メールとWhatsAppの2段構えで守りが固いです。
そこで、気付きました。
あれ?まずホテルからアンタルヤ空港に行くまでの送迎で連絡が入っていないことに。今までLINEの国際版であるWhatsAppでドライバーやら手配会社から前日に連絡が入っていましたが、今回に限って連絡がありません。
トルコに数週間滞在したことで培われた危機管理が発動。
すぐに予約確認書に書かれた緊急連絡先にメッセージを送ります。この時、夕方17時。翌日の午前9時半には空港に向かわないといけません。
結局、連絡が来ないまま不安を抱え、朝を迎えるのでした。
翌朝、8時に催促の連絡を送ります。そしたら返信が!やったーと喜ぶのも束の間、空港での集合方法に関するメッセージが届きます。いやいや、私はホテルから空港へ向かう送迎ですから。それでも連絡がついた事に安堵です。
万が一に備え、ホテル側に送迎を手配した場合の料金や所要時間を確認してましたが、出来るなら避けたいところ。結局、指定した時間から10分遅れて到着したものの無事に飛行機も遅延せず、イスタンブールの巨大空港での乗り換えもこなし、ドイツに戻ることができました。
フランクフルトの空港は、夏休み中ということもあって職員が少ない状態。職員が大型荷物をひとつひとつ取り出す必要があるので、そこで待ち時間が発生しましたが、その時点でドライバーさんと連絡がつき、「荷物待ち中です」と状況を伝えることに成功。これだけで安心感が違います。
フライトが到着してから1時間少し過ぎたあたりに合流できましたが、待っていてくれるだけで泣きそうになりました。トルコよりドイツの方が優しいと実感。2週間たっぷりとトルコを経験できたので、もうお腹いっぱいな旅となりました。
トルコで何を学んだか
ロスバケと送迎がスムーズじゃなかった今回の旅。こういう国に来た時に気を付けたいことをまとめてみました。少しでも皆さんのお役にたてられたら、今後の自分の肥やしになったらうれしいです。
①空港送迎を頼んでいた場合、ロスバケが発生したらすぐに手配会社に連絡する
②航空会社は大概、送迎代金を負担してくれない。クレジットカードに付帯する旅行保険が補償してくれることも
③送迎会社が来なかったら、指定した時間から20~30分までは空港待機。集合場所の写真撮影と、緊急連絡先に電話したことのスクショを保存しておくこと